野火
7月25日(土)公開
なぜ大地を血で汚すのか。大岡昇平『野火』を塚本晋也監督が映画化。
第二次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。しかし負傷兵だらけで食料も困窮している最中、少ない食料しか持ち合わせていない田村は追い出され、部隊に戻るに戻れなくなった為に野原を彷徨うことになる。空腹と孤独、そして容赦なく照りつける太陽の熱さと戦いながら、田村が見たものとは…。
大岡昇平さんが小説にした、第二次世界大戦フィリピン戦線における日本軍の苦しい彷徨いを映画にしました。50年前に市川崑さんがやはりすばらしい映画にしていますが、本作はそのリメイクではなく、あくまで原作から感じたものを映画にしたものです。初めて読んだ高校生のときですが、本当の戦場にいるような恐ろしさがあり頭から離れませんでした。
30歳をすぎ本格的に映画にしようと動きはじめましたが、規模も大きく中々現実的にはなりませんでした。さらに歳月が流れ、今から10年前に、戦場に行った方々が80歳を超えたときに強い焦りの気持ちが起こりました。その方々のお話だけでも聞いておかなければとインタビューを始めました。しかしそれでも映画化は簡単には進みませんでした。そして、今、実際に戦争の痛みを知る人がいよいよ少なくなるにつれ、また戦争をしようとする動きが起こっているような気がしてなりません。今作らなければもうこの先作るチャンスはないかもしれない。また作るのは今しかないと思い、お金はありませんでしたが、多くの力強い協力を得て完成に至りました。
映画は一定の思想を押し付けるものではありません。感じ方は自由です。しかし、戦争体験者の肉声を体にしみ込ませ反映させたこの映画を、今の若い人をはじめ少しでも多くの方に見てもらい、いろいろなことを感じてもらいたいと思いました。そして議論の場に使っていただけたら幸いです。
―塚本晋也
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予告篇
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公式サイト
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公開日
7月25日(土)~10月9日(金)
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上映時間
9月18日(金)まで 11:00/13:00/15:00/17:00/19:00~20:40
9月19日(土)〜9月25日(金) 9:30/17:25〜19:00
9月26日(土)〜10月9日(金) 15:00/17:00〜18:40
※8月15日(土) 11:00/13:00/15:00/17:00/19:10~20:45
※8月29日(土)、30日(日) 13:00/15:00/17:00/19:00~20:45(11:00
の回休映)
※9月18日(金)までの19:00の回は英語字幕付き -
入場料金
一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
※8月15日(土)は25歳以下は500円均一 -
イベント情報
■初日舞台挨拶
7月25日(土) 11:00の回上映後 ゲスト(予定):塚本晋也監督、リリー・フランキーさん、森優作さん、石川忠さん(音楽)
■終戦記念日ティーチイン
8月15日(土) 17:00の回上映後 ゲスト:塚本晋也監督、森優作さん
■舞台挨拶
9月18日(金) 19:00の回上映前 ゲスト:塚本晋也監督
■最終日舞台挨拶
10月9日(金) 17:00の回 ゲスト:塚本晋也監督、森優作さん