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イスラーム映画祭2015

12月12日(土)~12月18日(金)

本当のイスラームを知るために。国内初、“イスラーム”をテーマにした映画祭。 

イスラーム映画祭2015

信者数が16億人を越える世界三大宗教の一つでありながら、いまだ日本人にはなじみの薄い“イスラーム”。アッラー(神)、クルアーン(経典)、モスク(礼拝所)、または、女性が身にまとうヴェール…。そんな断片的な情報しか知りえない私たちが本当のイスラームを知るために、国内で初めて、“イスラーム”をテーマに映画祭を開催いたします。9本の映画が教えてくれるとおり、イスラームはアラブのみならず、今や世界中に広がっています。映画を通じて、旅をするようにイスラームの世界へ――

■上映作品

『禁じられた歌声』
2014年/フランス=モーリタニア/97分/DCP/監督:アブデラマン・シサコ/配給:レスペ
マリの古都ティンブクトゥからそう遠くないある町で、少女トヤは家族とともにつつましくも幸せな生活を送っていた。しかし、街はいつしかイスラム過激派に占拠され、音楽や煙草、サッカーさえもが禁じられてしまう。不条理な懲罰が人々を苦しめる中、トヤの家族はティンブクトゥに避難するが、ある出来事を境に彼女たちの運命は大きく変わってしまう…。イスラム過激派の弾圧に苦しみ、抵抗する人々の姿を真摯に描いている。

『トンブクトゥのウッドストック』
2013年/ドイツ/90分/ブルーレイ/監督:デズィレ・フォン・トロタ
サハラ砂漠に暮らす遊牧民“トゥアレグ”が、自らの文化的アイデンティティを内外に示すべくマリで毎年開催してきた音楽祭「砂漠のフェスティバル」。その2011年の模様を詩情豊かに描いた音楽ドキュメンタリー。平和を望み、伝統と女性を尊ぶ彼ら特有の音楽が耳に心地好く響くが、現在関係者の多くが難民となっている。

『神に誓って』
2007年/パキスタン/168分/35mm/監督:ショエーブ・マンスール
共にミュージシャンの兄弟。しかし、内向的な弟が過激派の思想に染まり、兄は弟を気遣いながらもアメリカへ留学する。ロンドンに住む従妹メリーは英国人の恋人と結婚する予定だったが、それを快く思わない父親に…。パキスタン国内における原理主義とリベラルなムスリムの軋轢や、異教徒間での結婚などをダイナミックに描いた重量級の社会派ドラマ。

『ガザを飛ぶブタ』
2010年・フランス=ベルギー/99分/DCP/監督:シルヴァン・エスティバル
パレスチナ人の漁師ジャファールは、ある日豚を引き揚げてしまい驚く。当局に知られる前にこの不浄な動物を処分しなければと焦るが、金に困っていた彼は、知人の助言からユダヤ人女性エレーナに商売を持ちかける…。いまだ和平への道のりが遠いパレスチナを風刺した痛快コメディ。

『長い旅』
2004年/モロッコ=フランス/108分/35mm/監督:イスマエル・フェルーキ
フランス生まれのモロッコ人2世レダは、敬虔なムスリムである父親に頼まれ、メッカまでの運転手をするハメに。学校の試験も受けられず、恋人とも離れ離れになってしまったレダはことあるごとに父親と喧嘩するが…。“メッカ巡礼”の旅に出た父子を通じ、移民社会のジェネレーション・ギャップを描く。

『ムアラフ 改心』
2007年/マレーシア/87分/35mm/監督:ヤスミン・アフマド
父親の虐待から逃れて暮らす敬虔なムスリムの姉妹。小さな町に身を寄せた2人は、時に反発しあいながらも支えあって生きていたが、ある時、華人で、敬虔なカトリックの教師と出逢い、お互いの世界観を広めてゆく…。“人を赦す大きな力の源”を謳う信仰と改宗をめぐるドラマ。

『二つのロザリオ』
2009年/トルコ/90分/35mm/監督:マフムト・ファズル・ジョシュクン
モスクで礼拝の時刻を告げる仕事に就いた素朴な青年ムサ。彼は隣に住むカトリックの女性クララに恋をするが、告白することができない。ある日、ムサはイスタンブールに長く暮らしている古書収集家の老人と出逢う…。伝えたくても伝えられない主人公の想いが、宗教の壁とさりげなく重ねられた、滑稽でもどかしくも切ない恋物語。

『法の書』
2009年/イラン/94分/35mm/監督:マズィヤール・ミーリー
40歳の独身男性ラフマンは、出張先のベイルートで通訳のフランス人女性ジュリエットに出逢う。2人は恋をして結婚。ジュリエットは改宗し、テヘランにあるラフマンの母と姉妹が暮らしている彼の家に引っ越すが…。宗教の違いからくる家庭内文化摩擦をユーモア満載に描いた国際結婚コメディ。

『カリファーの決断』
2011年/インドネシア/90分/ブルーレイ/監督:ヌルマン・ハキム
美容院に勤める23歳のカリファーは、貧しい家計を助けるため中東の石油や宝石を商うセールスマンと結婚する。しかし、厳格なムスリムの夫が課してくる要求は厳しく、彼女はしだいに精神的に追い詰められてゆく…。ニカブをまとうことになった女性の戸惑いを描く人間ドラマ。真の抑圧や女性の自立とは何かを問いかける。


※作品、トークセッションのさらに詳しい情報はチラシもしくは公式サイトをご覧ください。

  • 公式サイト

    http://cineville.jp/iff/

  • 公開日

    12月12日(土)~12月18日(金)

  • 上映時間

    12月12日(土) 13:00『禁じられた歌声』※トークあり/16:00『トンブクトゥのウッドストック』※トークあり/18:55『長い旅』
    12月13日(日) 13:00『法の書』/15:00『神に誓って』※トークあり/19:00『ガザを飛ぶブタ』
    12月14日(月) 13:00『カリファーの決断』※トークあり/15:25『ムアラフ 改心』/17:20『二つのロザリオ』/19:15『トンブクトゥのウッドストック』
    12月15日(火) 13:00『ガザを飛ぶブタ』※トークあり/15:30『長い旅』/17:55『神に誓って』
    12月16日(水) 13:00『トンブクトゥのウッドストック』/15:00『法の書』/17:00『ムアラフ 改心』/19:00『二つのロザリオ』
    12月17日(木) 13:00『神に誓って』/16:30『カリファーの決断』/18:30『法の書』※トークあり
    12月18日(金) 13:00『ムアラフ 改心』※トークあり/16:00『ガザを飛ぶブタ』/18:55『長い旅』

  • 入場料金

    一般1300円/大学・専門学校生1100円/会員・シニア1100円/高校生800円/中学生以下500円/3回券3300円

    『禁じられた歌声』のみ新作のため 一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
    ※3回券はお使いになれません

  • イベント情報

    ■トークセッション
    12月12日(土)  13:00『禁じられた歌声』上映後 <映画から読み解く、イスラム過激派と西アフリカ・サヘル地域のいま> ゲスト:ンボテ★飯村さん(アフリカ・プロモーター。JICAアフリカ部所属)
    12月12日(土) 16:00『トンブクトゥのウッドストック』上映後 <平和と音楽を愛するサハラ砂漠の民、トゥアレグの魅力> ゲスト:ンボテ★飯村さん、青木ラフマトゥさん(日本在住トゥアレグ人)
    12月13日(日) 15:00『神に誓って』上映後 <〈神の名をもてあそぶな〉―ショエーブ監督の想いと9.11後のパキスタン―> ゲスト:麻田豊さん(元東京外語大学准教授)
    12月14日(月) 13:00『カリファーの決断』上映後 <インドネシアのムスリムファッション~なぜイスラームの女性たちのヴェールはカラフルになったのか~> ゲスト:折田真一さん(日本ムスリムファッション協会代表理事)、野中葉さん(日本ムスリムファッション協会理事/慶応義塾大学SFC研究所上席所員)
    12月15日(火) 13:00『ガザを飛ぶブタ』上映後 <パレスチナの今―戦火の中の子どもたち―>ゲスト:古居みずえさん(フォト・ジャーナリスト、アジアプレス所属)
    12月17日(木) 18:30『法の書』上映後 <よく晴れた日にイランへ> ゲスト:蔵前仁一さん(作家、グラフィック・デザイナー)
    12月18日(金) 13:00『ムアラフ 改心』上映後 <イスラームの映画、映画のイスラーム> ゲスト:石坂健治さん(東京国際映画祭「アジアの未来」部門プログラミング・ディレクター、日本映画大学教授)、矢田部吉彦さん(東京国際映画祭コンペティション部門プログラミング・ディレクター)

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