ホース・マネー
6月18日(土)公開
異国の地で翻弄されたひとりの男 その魂は夜に解き放たれた
『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』でリスボンの捨てられた街の人々を見つめたポルトガルの鬼才ペドロ・コスタの新たな傑作

世界中の映画祭で絶賛され、「サイト&サウンド」や「フィルムコメント」など名だたる映画誌でも2015年のベストの一本として選出された、ペドロ・コスタ監督の最新作『ホース・マネー』が満を持していよいよ日本でも公開される。
『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』に続き、リスボンのスラム、フォンタイーニャス地区にいた人々と創り上げ、主人公も『コロッサル・ユース』のヴェントゥーラ。ヴェントゥーラ自身のカーボ・ヴェルデからの移民の体験をもとに、ポルトガルのカーネーション革命やアフリカ諸国の植民地支配からの独立などの近代史を背景に展開する。そのポルトガルに暮らすアフリカからの移民の苦難の歴史と記憶を、ひとりの男の人生の終焉とともに虚実入り混じった斬新な手法で描いている。マノエル・ド・オリヴェイラ、アキ・カウリスマキ、ビクトル・エリセら巨匠と共にペドロ・コスタが参加したオムニバス作品『ポルトガル、ここに誕生す〜ギマランイス歴史地区』の一篇『スウィート・エクソシスト』の一部が大胆に組み込まれていることも見逃せない。
どこからか手紙が届いた。いまひとりの男の人生が終わろうとしている。
彼はアフリカの小さな火山の島からやって来た。あれから何十年経ったのだろうか。いまは記憶も途切れ途切れだ。彼のもとに謎の女が現れた。故郷の島、カーボ・ヴェルデからの知らせを伝えるために。男は移民として日々の糧を稼ぐためにリスボンのスラムに暮らし、レンガ工場や工事現場で働いた。いまでも思い出すのは、故郷で飼っていた一頭の馬(ホース・マネー)と故郷に残してきた妻の記憶だった…。男は現在と過去の迷宮へ足を踏み入れていく。
監督:ペドロ・コスタ/出演:ヴェントゥーラ、ヴィタリナ・ヴァレラ
ポルトガル/2014年/DCP/104分/配給:シネマトリックス
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予告編
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公式サイト
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公開日
7月15日(土)まで
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上映時間
10:50/13:00/18:45~20:45
※6月27日(月)のみ10:50/13:00/18:30~20:45 -
入場料金
一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
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イベント情報
■ペドロ・コスタ監督 再来日イベント!
6月27日(月) 18:30の回上映後 トークショー ゲスト:ペドロ・コスタ監督
■ペドロ・コスタ監督 緊急来日イベント開催!
『ホース・マネー』公開を記念し、ペドロ・コスタ監督のトークイベントを緊急開催いたします。当日は『ホース・マネー』の主人公であるヴェントゥーラが出演し、同じくアフリカのカーボ・ヴェルデからの移民たちの姿を描いた『コロッサル・ユース』の35mmフィルムでの上映もございます。
4月19日(火)19:00~『コロッサル・ユース』上映(2006年/155分/35㎜)
上映後トーク ゲスト:ペドロ・コスタ監督
※チケットは4月16日(土)昼12時よりユーロスペース劇場窓口にて発売します (限定135枚・整理番号順でのご入場)。
料金:1600円/『ホース・マネー』前売券ご購入あるいはご提示の方・ユーロスペース会員 1200円
※当日券は前売券の残数がある場合にのみ販売します。