希望のかなた

12月2日（土）公開

北欧の街、ヘルシンキ。ちいさな善意があつまって、妹を探すシリア難民の魂を救う。
名匠アキ・カウリスマキ監督、新たな傑作。

© SPUTNIK OY, 2017

内戦が激化する故郷シリアを逃れた青年カーリドは、生き別れた妹を探して、偶然にも北欧フィンランドの首都ヘルシンキに流れつく。空爆で全てを失くした今、彼の唯一の望みは妹を見つけだすこと。ヨーロッパを悩ます難民危機のあおりか、この街でも差別や暴力にさらされるカーリドだったが、レストランオーナーのヴィクストロムは彼に救いの手をさしのべる。そんなヴィクストロムもまた、行きづまった過去を捨て、人生をやり直そうとしていた。それぞれの未来を探す２人はやがて“家族”となり、彼らの人生には希望の光がさし始める…。

2017年のベルリン国際映画祭で観る者すべての胸に深い余韻を残し、批評家のみならず観客からも圧倒的支持を受けたアキ・カウリスマキ監督『希望のかなた』。同映画祭で見事、監督賞を受賞したカウリスマキは、前作『ル・アーヴルの靴みがき』で“港町３部作”と名付けたシリーズ名を自ら“難民３部作”に変えて、今や全世界で火急の課題となった難民問題に再び向かいあいました。
シリア難民の主人公カーリドは、“いい人々のいい国”だと聞いていたフィンランドで、無情にも難民申請を却下され、ネオナチからのいわれのない暴力にさらされます。これは、やむなく故郷を離れた難民たちが、希望を求めた土地で実際に直面する現実です。そんな酷薄な現実にさらされるカーリドに、ヴィクストロムをはじめとする市井の人々が救いの手をさしのべます。カウリスマキ映画ではおなじみの、社会の片隅でつつましやかに生きる、少しばかり孤独をかかえた人々のちいさな善意が、カーリドの願いを叶え、魂を救うのです。『希望のかなた』は今、世界が忘れかけている“当たり前”の人間性を、辛辣なユーモアと無償のやさしさをもって描いたヒューマンドラマ。カウリスマキからのメッセージは、不寛容がはびこる世界に生きる私たちの、心のより所となることでしょう。

監督：アキ・カウリスマキ／出演：シェルワン・ハジ、サカリ・クオスマネン
2017年／フィンランド／98分／DCP・35㎜／カラー／配給：ユーロスペース

• 予告編

• 公式サイト

  http://kibou-film.com/

• 公開日

  3月23日（金）まで

• 上映時間

  12月8日（金）まで　11:00/13:10/15:20/17:30/19:40
  12月9日（土）～17日（日）　10:50/13:05/15:20/17:35/19:50
  12月18日（月）～22日（金）　11:00/13:10/15:20/17:30/19:40
  12月23日（土）　11:00/13:10/15:20/17:50/19:55
  12月24日（日）～30日（土）　11:00/13:10/15:20/17:30/19:40
  12月30日（日）　11:00/13:10/15:20/17:30
  1月2日（火）～12日（金）　11:00/13:10/15:20/17:30/19:40
  1月13日（土）～1月19日（金）　12:20/14:30/16:40/18:50/20:50
  1月20日（土）～2月23日（金）　12:20/14:30/16:40/18:50
  2月24日（土）～3月2日（金）　12:20/14:30/16:40
  3月3日（土）～3月9日　18:50
  3月10日（土）～16日（金）　10:05
  3月17日（土）～23日（金）　19:15
  ※12月17日（日）までは35㎜、18日（月）よりＤＣＰでの上映。
  ※1月1日（月・祝）は休館です。
  ※1月19日（金）20：50の回は休映

• 入場料金

  一般1800円／大学・専門学校生1400円／会員・シニア1200円／高校生800円／中学生以下500円

• イベント情報

  ■トークショー開催
  ≪antenna* cinema vol.1≫
  12月23日(土)　15：20の回上映後　ゲスト：河東梨香さん（テキスタイル・インテリアデザイナー）、鈴木マサルさん（テキスタイルデザイナー）
  
  ※antenna*ユーザー特別割引あり。詳しくはこちら。
  
  ■クリスマス来場者プレゼント
  12月23日（土）、24日（日）、25日（月）にご来場のお客様に＜帝国寿司ステッカー＞をプレゼント。（限定数・先着順）
  
  ■新年お年玉プレゼント
  1月2日（火）、3日（水）にご来場のお客様に犬のコイスティネン柄の年賀状をプレゼント。（限定数・先着順）