燃えあがる女性記者たち
11月9日(木)まで
「カバル・ラハリヤ」小さなメディアが巻きおこすビッグウェーブ
世界で称賛の声!

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インド北部のウッタル・プラデーシュ州にあるダリト(ダリット)※注 の女性たちだけで運営されている新聞社「カバル・ラハリヤ」(”ニュースの波”という意味)は、紙媒体からSNSとYoutubeの発信を主とするデジタルメディアとして、新しい挑戦を始める。ペンをスマートフォンに持ちかえた彼女たちは、貧困とカースト、そしてジェンダーという多重の差別や偏見、さらには命の危険すらある暴力的な状況のなか、粘り強く小さな声を取材し続けていく。やがて、彼女たちの発信するニュースは、インド各地へと大きな広がりを見せるのだった――。
監督のリントゥ・トーマスとスシュミト・ゴーシュが3年の歳月をかけて撮影した本作は、2021年サンダンス映画祭ワールドシネマ・ドキュメンタリー部門の観客賞と審査員特別賞受賞を皮切りに、山形国際ドキュメンタリー映画祭2021市民賞、第94回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞ノミネートなど、世界各地の映画祭で30を超える映画賞を受賞、高い評価を得ている。
「カバル・ラハリヤ」は、大手メディアが注目しない農村の開発や地方自治の問題を報道している。知識も経験も豊富な主任記者のミーラは、ニュースのデジタル化に戸惑う仲間を励ましながらも、自身の子育てと夫の無理解に悩んでいる。有望記者のスニータは、やる気も能力も十分だが、家族と世間からの結婚の圧力に疲弊し、新人のシャームカリは、自分の取材力に自信が持てなくなっていた。それぞれの悩みを抱えながらも徐々に記者としての取材方法を獲得していったミーラたちは、次々と反社会勢力の存在や警察の怠慢などを明らかにしていく。そして、むかえた地方選挙。「カバル・ラハリヤ」の記者たちは、その最前線の取材へと飛び込んでいく。
注:「ダリト(ダリット)」とは?
本来の意味は“抑圧された(者)”。カースト制度の外側・最下層に置かれて「不可触民」として蔑まれ、人が嫌がる汚れた仕事を押し付けられてきた。現在は、法律でカーストに基づく差別を禁じ、不可触民制の廃絶と違反者への罰則も規定されているが、彼/彼女らに対する差別は根強く残っている。
監督・撮影・製作:リントゥ・トーマス&スシュミト・ゴーシュ
2021年/インド/ヒンディー語/DCP/93分/原題:Writing with Fire/日本字幕:福永詩乃 配給:きろくびと
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予告編
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公式サイト
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公開日
11月9日(木)まで
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上映時間
9月16日(土) 12:15/14:45/17:15
9月17日(日) 12:25/14:20/16:30
9月18日(月) 12:00/14:00/16:20
9月19日(火)~21日(木) 12:00/14:00/16:00
9月22日(金) 12:00/14:00/19:00
9月23日(土)、24日(日) 10:10/12:10/20:40
25日(月)~28日(木) 10:20/12:20/20:30
9月29日(金) 10:10/14:20/21:00
9月30日(土)~10月6日(金) 9:50/14:20/21:00
10月7日(土)~12日(木) 16:00/21:00
10月13日(金) 10:00/13:35
10月14日(土) 休映
10月15日(日)~20日(金) 10:00
10月21日(土)~27日(金) 10:10
10月28日(土)~11月3日(金) 12:40
11月4日(土)~11月9日(木) 10:15 -
入場料金
一般1,800円/大学・専門学校生1,400円/会員・シニア1,200円/高校生800円(オンラインは900円)/中学生以下500円(オンラインは600円)
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イベント情報
■初日舞台挨拶
9月16日(土) 12:15の回&14:45の回上映後
ゲスト:リントゥ・トーマス監督、スシュミト・ゴーシュ監督
■トーク
9月17日(日) 14:20の回上映後
ゲスト:稲垣紀子さん(『響け!情熱のムリダンガム』配給者)
9月18日(月・祝) 14:00の回上映後
ゲスト:望月衣塑子さん(東京新聞記者)
9月23日(土・祝) 12:10の回上映後
ゲスト:阿久沢悦子さん、吉永磨美さん(生活ニュース・コモンズ記者)
9月24日(日) 12:10の回上映後
ゲスト:松岡環さん(アジア映画研究者)
11月3日(金祝)12:40の回上映後
ゲスト:下村健一さん(ジャーナリスト・白鴎大学特任教授)