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日芸映画祭「移民とわたしたち」

12月2日(土)公開

彼らの声は聴こえている?
現役日芸生による第13回映画祭
日本のみならず世界中から厳選した14作品を上映!

日芸映画祭「移民とわたしたち」

©Sputnik Oy

今年で13回目となる日芸映画祭のテーマは「移民とわたしたち」。
日本は1980年代から「外国人労働者」を受け入れ始め、2022年末には400万を超える外国人が在留カードを持って住む「移民大国」となった。このテーマにしたのは、2021年3月に起こった名古屋出入国在留管理局に収容されたウィシュマさんの死亡事件をきっかけに、渋谷や国会議事堂前で入管法改正案の反対のデモや集会が行われていたからだ。また、テーマを決めた直後の6月9日には国会で改正入管法が成立、外国人労働者拡大の閣議決定もされた。これらの一連の動向は私たちにとって極めて重要な問題である。
「移民」と一言で片付けられる言葉の背景には、どのような苦悩や苦痛があるのか。本映画祭では日本における移民を扱った作品と共に、日本人が移民として外国へ渡った作品、移民先進国の海外の監督が移民や難民を描いた映画も加えており、日本、そして世界の移民問題について考える映画祭になった。
「在日外国人」を言及する上で欠かせない在日コリアンについて、崔洋一監督の『月はどっちに出ている』とヤンヨンヒ監督の『かぞくのくに』を上映する。松山善三監督の『山河あり』と、石井裕也監督の『バンクーバーの朝日』は、日本人移民の外国での生き方を見ることができる。また、木村荘十二監督の『からゆきさん』や藤元明緒監督の『海辺の彼女たち』は、女性移民の苦しい境遇を捉えている。アキ・カウリスマキ監督の『ル・アーヴルの靴みがき』は、移民問題と共にカウリスマキ特有のヒューマニズムにも触れられる。
今年度のテーマの発案者で代表は中国人留学生、ゼミメンバーには在日コリアンもいる中で、我々は「移民」について考えさせられると共にレベルの高い作品を選出した。20世紀は「映像の世紀」と言われるが、同時に現在まで続く「移民の世紀」だったと、作品の選考を終えた今、痛感している。
今回の映画祭を通じて、新たな視点を得ると共に、自分と異なる文化的背景を持つ人たちに理解のまなざしを向けて欲しい。

〈上映作品14本一覧〉※初公開年順
『からゆきさん』(木村荘十二/1937/59分/東宝⼊江プロダクション)
『山河あり』(松山善三/1962/127分/松竹)
『女衒』(今村昌平/1987/124分/東映)
『月はどっちに出ている』(崔洋一/1993/109分/シネカノン)
『イゴールの約束』(ダルデンヌ兄弟/1996/93分/ビターズ・エンド)
『スワロウテイル』(岩井俊二/1996/149分/角川)
『サウダーヂ』(富田克也/2011/167分/空族)
『ル・アーヴルの靴みがき』(アキ・カウリスマキ/2011/93分/ユーロスペース)
『かぞくのくに』(梁英姫(ヤンヨンヒ)/2012/100分/スターサンズ)
『バンクーバーの朝日』(石井裕也/2014/132分/東宝)
『海は燃えている ~イタリア最南端の小さな島~』(ジャンフランコ・ロージ/2016/114分/ビターズ・エンド)
『レ・ミゼラブル』(ラジ・リ/2019/104分/東北新社)
『海辺の彼女たち』(藤元明緒/2021/88分/株式会社E.x.N)
『東京クルド』(日向史有/2021/103分/東風)

各作品詳細はPDFまたは公式サイトでご確認ください。

主催:日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース3年「映画ビジネスⅣ」ゼミ/ユーロスペース

  • 予告編

  • 公式サイト

    http://nichigei-eigasai.com/

  • 公開日

  • 上映時間

    12月2日(土) 10:30『ル・アーヴルの靴みがき』/12:30『スワロウテイル』/16:00『レ・ミゼラブル』/18:40『海辺の彼女たち』
    12月3日(日) 10:30『からゆきさん』/12:20『サウダーヂ』/15:25『月はどっちに出ている』/18:10『東京クルド』
    12月4日(月) 11:00『山河あり』/13:45『イゴールの約束』/16:00『海は燃えている ~イタリア最南端の小さな島~』/18:20『かぞくのくに』
    12月5日(火) 11:00『女衒』/13:30『レ・ミゼラブル』/16:00『海辺の彼女たち』/18:00『バンクーバーの明日』
    12月6日(水) 11:00『イゴールの約束』/13:00『バンクーバーの朝日』/15:45『東京クルド』/17:50『山河あり』
    12月7日(木) 11:00『海は燃えている ~イタリア最南端の小さな島~』/13:20『女衒』/15:50『からゆきさん』/17:10『サウダーヂ』
    12月8日(金)11:00『月はどっちに出ている』/13:20『かぞくのくに』/15:30『ル・アーヴルの靴みがき』/17:30『スワロウテイル』

  • 入場料金

    当日:一般1,400円/学生・会員・シニア1,100円/3回券3,000円

    前売(一般・学生・会員・シニアともに):1回券1,000円/3回券2,400円

  • イベント情報

    ■トーク

    12月2日(土) 16:00『レ・ミゼラブル』上映後
    ゲスト:古賀太さん(日本大学芸術学部映画学科教授)

    12月2日(土) 18:40『海辺の彼女たち』上映後
    ゲスト:藤元明緒監督

    12月3日(日) 10:30『からゆきさん』上映後
    ゲスト:嶽本新奈さん(お茶の水女子大学ジェンダー研究所 特任講師)

    12月3日(日) 15:25『月はどっちに出ている』上映後
    ゲスト:李鳳宇さん(プロデューサー)

    12月3日(日) 18:10『東京クルド』上映後
    ゲスト:日向史有監督

    12月5日(月) 18:20『かぞくのくに』上映後
    ゲスト:ヤンヨンヒ監督

    12月6日(水) 17:50『山河あり』上映後
    ゲスト:志村三代子さん(日本大学芸術学部映画学科教授)

    12月7日(木) 17:10『サウダーヂ』上映後
    ゲスト:富田克也監督、相澤虎之助さん(脚本)

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