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若武者

5月25日(土)公開

北野武監督・是枝裕和監督とともにカンヌ国際映画祭に正式出品された
二ノ宮隆太郎監督の最新作は“人間の生き様に独自の視点から光を当てる新たな映画”

若武者

©2023 “若武者 ” New Counter Films LLC. ALL RIGHTS RESERVED

二ノ宮隆太郎監督は一貫して、普遍的な日常を鮮やかなリアリズムで描き出している。
本作はそのリアリズムを武器に、独特の言語表現の応酬と予測不能な展開で新境地を描き出した。
本作では、二ノ宮監督が幼馴染である三人の若者を描写している。
渉は無表情ながら、義父に対する深い憎しみを秘めている。
英治は居酒屋で働きながら、他人の負の感情に愉悦を覚える傾向がある。
光則は介護職員として真面目に働きながら、周囲を鈍い視線で見つめている。
彼らは会話の中で「この世の人間」という言葉を頻繁に使用する。
まるで自分が彼岸の人間のように。
しかし実際は、自分も「この世」に包含され影響され、影響を与えていることを恐れながら深く考察しているのだ。

工場に勤める寡黙な渉(坂東龍汰)、飲食店員の血の気の多い英治(髙橋里恩)、介護士の一見温厚そうに見える光則(清水尚弥)は、互いに幼馴染の若者である。
「不幸はドラマになるからよ」
ある晩秋の昼下がり、3人は首切り地蔵が見下ろす墓地を目指して歩いていく。
そこには数年前に事故で亡くなった4人目の幼馴染が眠っていた。
「嫌気、恐れ、怒り、悲しみ。その全てのドラマを” 楽しみ” に変えて生きていけたら、そんなことできたら、最高の人生になると思えねえ?」
「革命だよ。革命。革命起こそうぜ」
そうして彼らは“世直し”と称して街の人間たちの些細な違反や差別に対して無軌道に牙を剥いていく。
その“世直し”は、徐々に“暴力”へと変化してしまうのだった。
これは、寄る辺ない日常の中で、人生への疑問を問い続けながら、未来に抵抗する若者たちの物語。

2024年/日本/DCP/カラー/スタンダード (1.33:1)/5.1ch/103分
監督・脚本:二ノ宮隆太郎/出演:坂東龍汰、髙橋里恩、清水尚弥、木越明、冴木柚葉、大友律、坂口征夫、宮下今日子、木野花、豊原功補、岩松了ほか

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