フィンランド映画祭2024
11/23(土)~11/29(金)
最新のフィンランド映画から選りすぐりの5作品を上映
Ⓒ2024 Making Movies, Heimathafen Film, Mutant Koala Pictures, Umedia, Soul Food
フィンランド・フィルム・ファンデーションがフィンランド映画の新作を日本に紹介する「フィンランド映画祭」。最新のフィンランド映画5作品を上映いたします。
■上映作品 ※各作品詳細はチラシPDFをご確認ください。
『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』/『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ア・フォレスト』/『ミサイル』/『頑固じいさんと愛の物語』/『イェヴィダ』
『ヘヴィ・トリップⅡ/俺たち北欧メタル危機一発!』
Hevimpi Reissu / Heavier Trip 96分/2024年/カラー/デジタル上映
監督:ユッカ・ヴィドゥグレン、ユーソ・ラーティオ/出演:ヨハンネス・ホロパイネン、マックス・オヴァスカ、サムリ・ヤスキーオ、チケ・オハンウェ
インペイルド・レクタム(直腸陥没)が帰って来た!
2019年に〈後悔するなら、クソを漏らせ!〉のキャッチコピーと、〈生き恥ロードショー〉の公開表記で異例の大ヒットを記録したフィンランドのメタルコメディ映画『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』のまさかの続編。今回のキャッチは〈長いクソに巻かれやがれ!〉、公開表記は〈屈辱のロードショー〉。前作で活動開始から12年間ライブ経験なし、オリジナル曲なしのド田舎メタルコピーバンド、インペイルド・レクタム(直腸陥没)は遂に完成した初オリジナル曲をひっさげノルウェーの巨大フェスヘ殴り込み、“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル"バンドヘと脱皮したがその行いによって収監されていた。獄中、ドイツのメタルフェスヘの出演オファーを受けるも準備不足と投獄を理由に辞退したが、ギタリストの実家であるトナカイ粉砕場が地上げ屋の乗っ取り危機に瀕していることを察知したとき、彼らは動き出す。
劇中音楽は前作に続きMORS SUBITAのミカ・ラマサーリ、さらにスウェーデンのオカルトロックバンドYEAR OF THE GOATも参戦。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ア・フォレスト』
Havumetsan lapset /Once Upon a Time in a Forest 93分/2024年/カラー/デジタル上映
監督:ヴィルピ·スータリ/出演:イーダ・コルホネン
ヨーロッパ最後の針葉樹林地帯を守る勇敢な若者たちのドキュメンタリー
フィンランドの魅惑的な森の中で、若者たちは自然に溶け込み、透明な湖で泳いだり、古代から生き延びた木々の営みに耳をかたむけている。しかしその森は、人為的な破壊行為によって危機にさらされていた。森への愛に突き動かされた22歳のイーダは新しい森林保護活動のリーダーとなり、フィンランドの林業大手企業と対決し、世代間の偏見に立ち向かう。
息をのむような映像で、観客を森の中心、そして争いの中心へと誘いながら、カメラはイーダと仲間たちの活動を追う。この映画は、自然とその保護者への希望に満ちた讚歌である。
ヴィルピ・スータリ(1967年生まれ)は映画的なスタイルと感情的な語り口で知られる多数の受賞歴のある映画監督。ユッシ賞(フィンランド・アカデミー賞)を過去3度受賞。本作も第60回シカゴ国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー部門にノミネートされている。フィンランド映画祭2018にて『アントレプレナー』がオープニング上映され、ゲストとして来日。2023年には『アアルト』が日本公開された。
『ミサイル』
Ohjus / The Missile 110 分/2024年/カラー/デジタル上映
監督:ミーア・テルヴォ/出演:オーナ・アイロラ、ピュリュ・カフコネン、ハンヌ=ペッカ・ビョークマン、トンミ・コルペラ
ソ連のミサイルがフィンランドに墜落した実話に基づいた作品
1984年、フィンランドのラップランド地方。ニーナは2人の子供を持つシングルマザー。ある日ニーナは空から大きな爆発音を聞き、ソ連がフィンランド国境を越えてイナリ湖にミサイルを撃ったことをラジオで知る。すぐに世界中の記者が村に集まるなか、地元新聞社に勤めるニーナはミサイル事件と核戦争の脅威の調査にのめり込むようになる。彼女はミサイルの秘密を知る戦闘機パイロットのカイと出会い恋に落ちるが、そこへ元夫が彼女のもとに舞い戻ってきた。ミサイルの真実を執拗に追いながら、自分自身の問題にも向き合わなければならなくなるニーナ。
暴力的な世界で平穏を求める彼女が、ついに元夫と決別したとき、ミサイルの真実が明るみに出る。
ミーア・テルヴォ監督はラップランド出身。長編デビュー作『アウロラ』はフィンランド映画祭2019で上映された。主演のオーナ・アイロラは『オリ・マキの人生で最も幸せな日』で知られ、『ランド・オブ・ホープ』(2018) 、『4人の小さな大人たち』(2023) などの出演作がある。
『頑固じいさんと愛の物語』
Mielensapahoittajan rakkaustarina / Long Good Thursday 98分/2024年/カラー/デジタル上映
監督:ミカ・カウリスマキ/出演:ヘイッキ・キンヌネン、ヤーナ・サーリネン、イイッカ・フォルス
人気シリーズ最新作は心温まるラブ・ストーリー
2024年9月にフィンランドで公開されるや大ヒット!買い物中の爺さんはサイムの香りを嗅ぎ、彼女の魅力に心を奪われる。恋する少年のようにどぎまぎする自分が信じられずに爺さんは動揺するが、サイムと一緒にいるのが楽しいと認めざるを得ない。サイムの言葉、視線、感触が、長い間忘れていた感情を呼び覚ましていく。そんな父親に嫉妬する息子たちは、サイムが相続を狙っているだけではないかと、彼女の誠実さを信じようとしない。家族会議、誤解、月明かりの下での水泳、そして眠れぬ夜。そう、愛の矢は古いネルシャツさえも貫くのだ。
この映画はトウオマス・キュロの人気小説を映画化した頑固爺さんシリーズの第4作にあたる。フィンランド映画祭2019ではシリーズ2作目『頑固爺さんとしあわせな時間』が上映されている。本作では日本でも知名度の高いミカ・カウリスマキがシリーズ3作目『Mielensa pa ho ittaja Eskorttia etsimassa」に引き続きメガホンを取った。
『イェヴィダ』
Je'vida 103分/2023 年/白黒/デジタル上映
監督:カトゥヤ・ガウリロフ/出演:アガフィア・ニーメンマー、ヘイディ・ガウリロフ、サンナ=カイサ・パロ
先祖の絆と先住民に対する叙情的な証言
300人ほどしか話さないスコルト・サーミ語で撮影された初の長編映画である。これまで一度も会ったことのない叔母と姪が、相続した家を空にするためにラップランドまで車で向かう。その場所に到着すると叔母には辛い記憶が呼び起こされ、自分の過去につながるものなら何でも燃やそうとする。愛情深い祖父と釣りをしながら過ごした心温まる子供時代、彼女からサーミ人のアイデンティティを叩き出そうとした寄宿学校での出来事、成人になっても先住民のルーツから遠く離れる可能性のある結婚しか選択肢がなかったことなど、過去の秘密に深く入り込むことで、本当の自分を静かに取り戻すことに気付かされる。この映画は、イェヴィダと呼ばれるスコルト・サーミ人の女性が、フィンランド社会に強制的に同化させられていた時代の生活を描いており、アガフィア・ニーメンマーの強烈で忘れられない演技を中心に、3つの異なる時代における彼女の人生を追っている。この映画は衣装、音楽、音響デザイン部門で2024年ユッシ賞を受賞している。
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公開日
11/23(土)~11/29(金)
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上映時間
11月23日(土) 16:30『ヘヴィ・トリップⅡ』/19:00『頑固じいさんと愛の物語』
11月24日(日) 16:30『ミサイル』/18:45『ワンス・アポン・ア・タイム~』
11月25日(月) 16:30『イェヴィダ』/18:45『ミサイル』
11月26日(火) 16:30『ワンス・アポン・ア・タイム~』/18:45『イェヴィダ』
11月27日(水) 16:30『ミサイル』/18:45『頑固じいさんと愛の物語』
11月28日(木) 16:30『イェヴィダ』/18:45『ワンス・アポン・ア・タイム~』
11月29日(金) 16:30『頑固じいさんと愛の物語』/18:45『ミサイル』 -
入場料金
1500円均一
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前売券情報
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イベント情報