Niigata International Film Festival in TOKYO コンペ作品解説
11月11日(土)公開
■[長編コンペティション部門]上映作品解説
『深海からの奇妙な魚』Bizarre Fish from the Abyssal Zone
ブラジル/2023年/75分 監督:マルセロ・マラオン
アニメーションの魅力の一番は、絵の動きと思っている人も多いかもしれません。本作では魔法のようにめくるめく絵が動き続けます。まさにアニメーションの楽しさそのものがいっぱいに詰め込まれています。
『コヨーテの4つの魂』Four Souls of Coyote
ハンガリー/2023年/106分 監督:アーロン・ガウダー
ネイティブアメリカンの伝承と現代の環境問題が交差する。アニメーションの技だからこそ、異なった時間と空間をひとつのテーマでつなげることが出来るのではないか、そんなこと考えさせる作品です。
『ケンスケの王国』Kensuke's Kingdom
イギリス/2023年/90分 監督:ニール・ボイル、カーク・ヘンドリー
海で遭難した少年が孤島に流れ着きサバイバルする。そんなシンプルなストーリーを丁寧に追い、描くことで輝きが増すのがみどころです。主要キャラクターのケンスケ役として日本の俳優・渡辺謙が声を担当しているのも注目です。
『クラユカバ』KURAYUKABA
日本/2023年/61分 監督:塚原重義
ノスタルジックな味わいでインディーズの旗手と知られた塚原重義監督による待望の長編は、期待どおりの少し懐かしい世界観。制作にあたってはクラウド・ファンディングの活用も話題を呼びました。
『アリスとテレスのまぼろし工場』maboroshi 《傾奇賞受賞》
日本/2023年/111分 監督:岡田麿里
多くの傑作・話題作の脚本を手がけてきた岡田麿里の映画監督第2作目は、胸を抉るような人間ドラマと岡田イズムの真骨頂。恋をすることってこんなにも苦しいのかとあらためて感じるはずです。
『マントラ・ウォーリアー ~8つの月の伝説~』Mantra Warrior:The Legend of the Eight Moons
タイ/2023年/90分 監督:ヴィーラパトラ・ジナナビン
アニメーション制作で成長著しいタイのトップスタジオが、世界に放つオリジナル長編。最新CGの映像と派手なアクション、タイ文化に根ざしたストーリーも楽しさいっぱいです。
『オン・ザ・ブリッジ』On the Bridge
スイス/フランス/2022年/47分 監督:サム&フレッド・ギヨーム
あの世に旅立つ電車に乗り合わせた人々の声を、ドキュメンタリーのようなかたちも取りながら拾い集めていく。人生とは? 死とは? 映像は絵画にように印象的で、アニメーション表現の有様と可能性を追求しています。
『スルタナの夢』Sultana's Dream
スペイン/2023年/83分 監督:イザベル・エルゲラ
19世紀に書かれた小説と現代に生きる主人公。女性の立ち位置という現代的な切り口とイラストレーションのような映像。異なる視点が重なることで宝石のように燦然と輝く作品になっています。
『アザー・シェイプ』The Other Shape
コロンビア/2023年/92分 監督:ディエゴ・フェリペ・グスマン
四角に歪んだ奇妙なキャラクターと世界。ただし変わっているのはビジュアルだけでなく、どこでも出会ったことのないストーリーも同じです。南米コロンビアから届けられた不思議な世界が堪能できます。
『アダムが変わるとき』When Adam changes 《グランプリ》
カナダ/2023年/93分
監督:ジョエル・ヴォードロイユ
感情に合せて身体を変化させるという不思議な少年アダムが主人公、ただし変化していくのはアダムの身体だけでない。映画を観終わった頃には、私たちもアダムをそれ以前とは違う目で見るかもしれない。
☆追加☆
『インベンター』The Inventor 《奨励賞受賞》
アメリカ/2023年/100分
監督:ジム・カポビアンコ、ピエール=リュック・グランジョン
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