原爆スパイ
8月2日(土)公開
18歳のスパイが懸念したこと─
彼は「裁かれるべき」だったのか?

©Participant Film
広島と長崎に原爆が投下された1945年から今年で80年。第二次世界大戦下、「マンハッタン計画」において、〈原爆の父〉オッペンハイマー博士の下、原子爆弾の研究・開発に最年少の18歳で参加した天才物理学者テッド・ホール。彼は、開発に関わる国家機密をソ連へと密かに流していた─。米ソ間で競うように開発され、広島・長崎へと投下された原子爆弾。そして戦後激化していく軍拡競争と冷戦構造……一人の物理学者の大胆な行動が世界をどう変えたのか?「原爆スパイ」の驚くべき人生と、核開発をめぐる大国の思惑を克明に描く衝撃のドキュメンタリー。
当時計画に携わった物理学者たちの多くが、その強大な力を前に米国による原爆の独占を危険視し、ソ連に情報を共有すべきだと考えていた。共産主義に傾倒し、ソ連へと機密を流し続けたテッド。核戦力の均衡をもたらした一方で、ソ連に禁断の兵器を握らせたとも言える彼の行動は、「正しかった」のだろうか? 1997年、その驚くべき人生が知れ渡ると同時に米国で一大論争を巻き起こしたテッド・ホール。同様の容疑で死刑判決が下ったジュリアス・ローゼンバーグ夫妻との違いを生んだのは何だったのか? そして後年、動機を「思いやり」だったと語るテッドが、現代にある“警鐘”を投げかける─。
後年までFBIに追われ続けたテッド。妻と娘たちは“スパイの父”とどのように秘密を共有し、共に生きてきたのだろうか? アメリカで“タブー”とさえ言える「原爆投下」に疑義を突き付けるテッドを一人の人間として描きだしているのは、『フープ・ドリームス』(1994年/アカデミー賞長編記録映画賞ノミネート、サンダンス映画祭観客賞)、『プリフォンテーン』(1997年)『スティーヴィー』(2002年)等で知られ、二度のアカデミー賞ノミネート、多数の受賞歴を誇るアメリカでもっとも重要なドキュメンタリー作家のひとり、スティーヴ・ジェームズである。
監督:スティーヴ・ジェームズ(『フープ・ドリームス』『スティーヴィー』)
原題:A Compassionate Spy
登場人物:テッド(セオドア)・ホール、ジョーン・ホール
日本版字幕:若林 信乃 字幕監修:新田 宗土(慶應義塾大学 / 広島大学 SKCM²)
提供:メニーウェル 配給:パンドラ
2022年/イギリス、アメリカ/英語/カラー、モノクロ/ドキュメンタリー/101分
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