ザ・ゴールドディガーズ
8月22日(土)公開
サリー・ポッター監督(『オルランド』『タンゴ・レッスン』)長編デビュー作
© 1983 Sally Potter, Rose English, Lindsay Cooper
ロンドン中心部「シティ」の銀行でデータ入力係として働く黒人のフランス人女性セレステ(コレット・ラフォン)。「数字を移動するだけ」の労働の空虚さに疑念を抱き、やがて「金」と「権力」の関係に強い関心を抱くようになる。一方、「スター女優」のルビー(ジュリー・クリスティ)は、自らの幼少期の記憶と覆い隠された自分自身の歴史を辿り、「偶像」としての自分を客観的に見つめ直す。迫りくる非人格的で官僚主義的な男たちと、規制と規則によって張り詰めた不条理な空間。二人は出会い、言葉を交わし、やがて予感する。男性の経済的覇権争いと「神秘的でいて無力で美しい」という理想的な女性像とのあいだに、何らかの結びつきがあるのではないかと感じ始める。
イギリスを代表する映画監督の一人、サリー・ポッターの長編デビュー作。その後『オルランド』(92)や『タンゴ・レッスン』(97)などを監督し、世界的な評価を得ている。近年フェミニズム映画の金字塔として評価を高めており、世界中で上映が相次いでいる本作。脚本は、ポッターと二人の盟友によって書かれた。前衛的なロックグループ「ヘンリー・カウ」などで活動した音楽家のリンジー・クーパー、そしてパフォーマンス・アートの先駆者であるローズ・イングリッシュ。クーパーは音楽も担当しており、技巧を凝らした美しい旋律を奏でるスコアを提供。一方、イングリッシュは美術と衣装を担い、本作のユニークな世界観を支えている。
撮影監督は、シャンタル・アケルマン監督『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』(75)を手がけたバベット・マンゴルト。主演は『ダーリング』(65)でアカデミー賞主演女優賞を受賞したイギリスを代表する俳優、ジュリー・クリスティ。映画(映画史)に囚われた女性像を体現する主人公ルビーを、存在感たっぷりに演じた。
製作から40年余りの時を超えて、スクリーンに映し出される『ザ・ゴールドディガーズ』と『ナイトシフト』。時代の転換期に登場したオルタナティヴでエッジィな挑戦は、今、どのように受け止められるのか。
監督:サリー・ポッター
脚本:リンジー・クーパー、ローズ・イングリッシュ、サリー・ポッター
撮影:バベット・マンゴルト 音楽:リンジー・クーパー 編集:サリー・ポッター
美術:ローズ・イングリッシュ 振付:サリー・ポッター
出演:ジュリー・クリスティ、コレット・ラフォン、ヒラリー・ウェストレイク、デヴィッド・ゲイル、ジャッキー・ランズリー、ロル・コックスヒルほか
1983年/イギリス/モノクロ/89分/原題:The Gold Diggers

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