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子どもたちをよろしく

2月29日(土)公開

日本社会に潜む凶暴な闇。
こんな日常を許しているのは、誰なのか――。

子どもたちをよろしく

©子どもたちをよろしく製作運動体

東京にほど近い北関東のとある街。デリヘルで働く優樹菜は、実の母親・妙子と義父・辰郎そして、辰郎の連れ子・稔の四人家族。辰郎は酒に酔うと、妙子と稔には暴力、血の繋がらない優樹菜には性暴力を繰り返した。母の妙子は、まったくなす術なく、見てみぬふり。義弟の稔は、父と母に不満を感じながら優樹菜に淡い想いを抱いていた。優樹菜が働くデリヘル「ラブラブ48」で運転手をする貞夫は、重度のギャンブル依存症。一人息子・洋一をほったらかし帰宅するのはいつも深夜。洋一は暗く狭い部屋の中、帰ることのない母を待ち続けていた。稔と洋一は、同じ学校に通う中学二年生。もとは仲の良い二人だったが、洋一は稔のグループからいじめの標的にされていた。ある日、稔は家の中で、デリヘルの名刺を拾う。姉の仕事に疑問を抱いた稔は、自分も洋一と同じ、いじめられる側になってしまうのではないかと、一人怯えるようになる。
稔と洋一、そして優樹菜。家族ナシ。友だちナシ。家ナシ。
居場所をなくした彼らがとった行動とは――

オリンピック、カジノ、万博…世の中が浮足立つなかで、子どもを巡る事件が、毎日のように報じられるが、子どもたちの世界に目が向けられることは少ない。いじめに苦しみ、そのために死を選んでしまう少年、性的虐待を受け自らを「汚れた存在」と思い込んでしまい風俗産業に身を沈める少女、そんな彼らに、われわれ大人は手を差し伸べることができるのか。いや、アルコール依存、ギャンブル依存、対人依存、同調圧力など、子どもたちを取り巻く社会に蔓延る闇、大人たちのありようこそが問題の源なのではないか。その問いかけを、観客の皆さんに投げかけたい――。それがこの映画を作った一番の狙いだ。映画の中の子どもたちは、悩み、苦しみ、他人を追い詰め、自分を追い詰めていく。子どもたちの心の中の闇を振り絞るような叫び!この叫びがあなたの胸に届くだろうか。
これが、文部科学省で長らく日本の子どもたちの実態と向き合ってきた企画・統括プロデューサーの寺脇研、企画の前川喜平、二人の願いであり、それを映画という形に仕上げた脚本・監督の隅田靖の思いなのだ。

監督:隅田靖/出演:鎌滝えり、杉田雷麟、椿三期、川瀬陽太、村上淳、有森也実
2019年/日本/カラー/105分

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